東京大学の情報工学系研究科の五十嵐健夫教授と、3Dプリント関連技術企業の(株)カブクは、
3Dプリント用データの作成技術に関する研究を共同で行うと発表しました。
3Dプリンタと3Dデータをより緊密に連携させる技術
現在の3Dプリントでも3Dモデリングデータを直接出力する事は可能なのですが、実際にそのまま出力すると、
3Dプリンタの癖のようなものによって精度が出ない事があります。
今回の研究では、最初に作る3Dモデルそのものを3Dプリントに適した形状のものにする事により、
より簡単にデジタルによるモノ作りが出来る事を目指すとしています。
モデリングと出力には違った知識が必要
実際に3Dプリンタを手に入れても、自分の思った通りの製品を作るには、3Dプリンタと3Dモデリングの双方の知識が必要になります。
業務用の複雑なプリンタでは、使用する素材や積層する速度などを形状に合わせて調整する必要がありますし、
モデリングでは3Dプリンタで実現可能な範囲のモデルを作成しなければいけません。
このバランスが崩れてしまうと、選んだ素材が目的に合わなかったり、形状的に使用した素材では精度が出ないなどの問題が起きてしまいます。
研究が進めば、これらのすり合わせで必要とされていた時間が短縮されるほか、試作にかかるコストも削減できるようになるでしょう。
現在でも3Dプリンタの使用で製品開発にかかる時間が短くなっていると言われています。
研究によってさらに製品開発が早くなり、研究費用の圧縮、製品価格への還元が行われるようになるかもしれません。
参考:http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000058.000007606.html