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ロシア学生、人間が制御する国際宇宙ステーション(ISS)リペア用ロボットハンドを3Dプリント

1981〜2011年の30年間でカナダはNASAのためにカナダアーム(Canadarm)と呼ばれるリモートマニピュレーターシステムを開発しました。この15メートルに及ぶ、手首、肘、肩を備えた人型アームは、衛星の配備・回収・修理から宇宙飛行士の位置制御、装備メンテナンス、貨物の宇宙空間への移動まで、スペースシャトルプログラムで必要な様々な作業をこなしますが、人間のオペレータは宇宙船の中にいて安全です。2001年になるとより大きくて賢い、長さ17メートルのカナダアーム2が導入され、国際宇宙ステーション建設において重要な役割を果たしました。いずれの場合も人型ロボットは人間の動きを模倣しながら、とりわけ安全上の理由で人間には無理な作業をこなします。

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それ程人間には似てないカナダアーム

現在、トムスク工科大学のロシア学生のチームが同様に国際宇宙ステーション(ISS)用の人型ロボットハンドを開発しましたが、そのサイズは15メートル、17メートルではなく、人間の四肢と同じぐらいです。3Dプリントしたロボットハンドはセンサーグローブを使ってワイヤレスで操作する仕組みで宇宙飛行士がステーションから出ることなしにISS外での修理その他の技術オペレーションを実施できます。この賢いデバイスは3Dプリントの手の形をした『マニピュレーター』と人間が着用することでマニピュレーターを操作するためのセンサーグローブの2つのパーツからなっています。コントローラーとマニピュレーターの情報交換はワイヤレスで行われます。

このロボットハンドは作業者が装着したモーションキャプチャーデバイス通りに動き、デジタルの、自分自身のCGIバージョンを作成しますが、ただ単にスクリーン上でデジタルモデルをただ動かせるだけでなく、この技術はロボットハンドを実生活で活用し、自動ロボットにも人間にも単独では出来ない高度な技術を必要とするオペレーションを実行することも可能にするのです。

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この調査を委託したロシア連邦宇宙局は、学生達にISSその他宇宙船の外の宇宙空間に出しても大丈夫な『手』を作ってもらうことを依頼しました。今や調査員達はこの『手軽な』デバイスをISSや宇宙施設だけでなく他にも潜在的な用途があるのではと考えています。

「マニピュレーターの使い方は沢山あります。脳卒中などで手術をした後に筋肉を回復させたい患者のトレーニング用に使えます。グローブを動く方の手に装着して動かない方の手にパッチをつければ、動く方の手の動きをコピーするので筋肉の収縮を助けることができます」とリサーチチーム代表のイェゴール・シェロメンツェフ(Egor Shelomentsev)氏は言います。

脳卒中や事故後のリハビリから離れた場所の塗装や修理まで、このような人間模写技術は素晴らしい潜在性を秘めており、これに3Dプリント技術を利用することで様々な用途に合わせパーツのカスタマイズが可能となり、安価で効率良い製造を実現します。以上に非常に似たものとして、デルフト工科大学卒業生のロブ・シャーフ(Rob Scharff)氏が開発した、空気室を使い握手などの人間の圧力を感知しこれに反応するバイオミメティック(擬生物学)3D プリント製ソフトロボットハンドがあります。ロシア・トムスク工科大学の学生の次なるステップは人体全てをそっくりに模倣できるロボットの制作です。

私達は人間とロボットのインタラクションが日常生活の規範となる時代に突入しつつありますが、3Dプリントを人型ロボット技術に活用することは私達にとってきっと有益なこととなるでしょう。

 

原文:

http://www.3ders.org/articles/20151205-russian-students-3d-print-human-controlled-robotic-hand-for-iss-repairs.html

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