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3Dプリンタの購入検討で鍵となるものは?――1.3Dプリンタで何をしたいのか?

 

プリンターをリ調べる前に大切なのは、この機器を自分達はどの用途で使うのかを見極めておくことです。プロトタイプ作成用ですか?  交換部品作成用ですか? 社内オペレーションを支援するカスタムツールを作成するためですか?どのマシンも出来るプリントの種類はそれぞれ異なるのでプリンター一台あれば全てこなしてくれるわけではありません。というわけで、自分達が何をしたいのか事前にわかっていればリサーチは大幅にはかどることでしょう。

 

希望の用途を絞り込んだら、金属をプリントする必要があるのか、それともプラスチックやレジンの方が良いのかを考えて下さい。金属プリントが必要な場合は、パウダーベッドやブロウンパウダー、バインダージェッティング、ハイブリッド3DP/CNCオプションを検討しなければなりません。いずれもエンドユーズパーツのプリントが可能ですが、それぞれ方式が異なるため適用範囲も素材オプションも異なり、また同じ方式を実行する場合でもマシンによって得られる結果が同じではありません。

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プラスチックにする場合、成形物に機能を持たせるのか?それとも精巧な模型を作成したいのか?というのも重要です。

ある程度の耐性をもたせた、機能重視のモデルを必要とする場合は、熱溶解積層方式(FDM)か選択的レーザー焼結方式(SLS)のマシンが適切でしょう。これらのマシンには様々なサーモプラスチック(熱可塑性樹脂)が出ていて、その中には耐性の強いものもあります。例えばUltem 9085は FDMサーモプラスチックとして高い耐熱性・耐火性をもち FAA 認定を受けています。

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3Dプリントの仕上げ面は方式毎に異なっています。左上から時計回りで: SLS, DLP, FDM, ポリジェット、ステレオリソグラフィー(カメラのせいでぼやけています), DMLS

成形モデルに耐性をもたせる必要がない場合はポリジェットやステレオリソグラフィー、デジタルライトプロセッシングのマシンの方が適しているでしょう。これらのプリンターはレジンを『インク』として用いることでパーツの3Dプリントを実現します。

これらのタイプのマシンは非常に精度が高く、例えばポリジェットのレイヤーは16ミクロンですが、ただFDMやSLSプリンターのプラスチック成形に比べると劣化が早い傾向にあります。

さらに、どのような結合構造をもたせるかでも異なります。例えばSLSはバーチャル的にはデザインの自由度に制限はありません。粒子の細かいパウダーを敷いたレイヤーの、硬度が必要な部分だけにこの粒子を融合させ、他の部分は融合させない方式が有効です。さらに上からパウダーで別レイヤーを重ね、随時レーザーを稼働し、といった作業を何度も繰り返すことで最終的にパーツを作り込むことが可能です。

融合した粒子と一緒に残っている、結合が弛い『余剰パウダー』は、その上に何を作り重ねても下からサポートしてくれます。作業が完了したら、後は基本的にはその柔らかいパウダーでケーキ状になったモノの中から硬い部分だけを取り出して、余剰パウダーを吹き飛ばせばパーツの完成です。この余剰パウダーは将来他のパーツを作る際の再利用も可能です。

 

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これ程複雑な結合構造までもー観覧車の可動部分でさえもー選択的レーザー焼結方式(SLS)なら組み立て直しを一切せずに実行できます。

ポリジェットは以上に近いレベルの自由度を実現でき、この種のマシンの多くはエンドマテリアル(最終的に残す素材)もディソルバブルサポートマテリアル(除去する素材)も両方プリントが可能です。それなりのグレードの工業用FDM(熱溶解積層方式)マシンでも同じ事が可能です。

一方、ステレオリソグラフィーやDLPのような液槽光重合方式だと単一の素材としてのみプリントするので、期待したパーツとそのサポート部分の両方を単一の素材としてプリントすることとなり、成形後の作業の手間が増えることになります。

プリント成形物に色は必要ですか? 必要なプリント成形物の大きさは? 非常に特殊な素材で成形する必要がありますか?  これら全てを考慮すべきでしょう。

自分の適用範囲に合致するのはどの方式かはっきりしない場合は、サービス事務所や 3Dプリントマーケットプレイスを利用することで同じパーツをそれぞれ異なるマシンでテストしてみることをご検討下さい。

 

「必要なモノ」「欲しいモノ」「得られないモノ」のリストを作成し、枠組を明確にしましょう。

 

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